札幌で家づくりを考え始めたとき、
「設計事務所に依頼する」という選択肢に
迷われる方も多いかと思います。
ハウスメーカーや工務店と比べて、
敷居が高く、どのように連絡をすれば良いのか悩まれる方も多いのではないでしょうか。
また、どのような違いがあるのか分かりにくく、
どのように選べばよいのか悩まれたという声もよく聞きます。
このブログでは、
札幌で設計事務所を選ぶ際に
知っておきたい考え方について整理します。
【① 設計事務所の役割】
設計事務所は、
住まいのあり方を一から考え、
敷地や環境に応じて空間を組み立てていきます。
決まった仕様の中から選ぶのではなく、
暮らし方や敷地条件をもとに、
一つひとつの計画を整理していくことが特徴です。
進め方は設計事務所ごとに異なりますが、
弊社では敷地調査(周辺の窓の位置や光・風の影響など)を行い、
どのような暮らしをしたいかを伺いながら、
空間の配置や断面といった重要な要素から組み立てていきます。
初めから間取りを描くのではなく、
この場所にとって何が大切なのかを
クライアントとともに整理していきます。
【② 建設地という環境をどう捉えるか】
例えば札幌では、
寒冷な気候や積雪といった条件があります。
冬の日射を取り込もうとして大きな窓を設けた場合でも、
夏の日差しの入り方や外からの視線によって、
思い描いていた使い方とは異なってしまうこともあります。
結果として、
カーテンを閉めたまま過ごす時間が増えてしまうなど、
住まい方に影響がありそうな建物が街では見受けられます。
断熱や気密といった性能だけでなく、
光の取り込み方や空気の流れ、
周囲との距離感などを含めて、
四季を通して考えることが重要です。
同じ性能であっても、
空間の構成によって
住まいの感じ方は大きく変わっていきます。
【③ 設計事務所を選ぶ際の視点】
設計事務所を選ぶ際には、
デザインの好みだけでなく、
・どのような考え方で設計しているか
・敷地や環境への向き合い方
・空間のつくり方
といった点を見ることが重要です。
また、過去から現在に至るまでの作品を見ていくと、
その事務所が大切にしていることが見えてきます。
例えば、
作品ごとに条件に応じた違いがありながらも、
考え方として一貫している軸が感じられるかどうか。
あるいは、
見た目の印象だけでなく、
暮らしの中でどのように使われているのかが想像できるかどうか。
写真の印象が整っているだけでなく、
実際の生活との関係性が感じられるかも
一つの視点になります。
さらに、
性能と空間のあり方のどちらか一方に偏るのではなく、
全体としてどのように整理されているかを見ることも大切です。
加えて、少し踏み込んだ視点として、
設計の過程やその後の進め方についても
確認してみると理解が深まります。
例えば、
過去の計画でどの程度の図面が描かれているのか、
納まりや詳細までどのように検討されているのか。
また、
見積りの内容をどのように整理し、
どのような視点で精査しているのか。
さらに、
現場監理でどのようなやり取りが行われているのか、
どのような点を確認しながら進めているのかといったことも、
住まいの質に関わる要素の一つです。
これらについて、
実際の図面や記録をもとに説明されているかどうかを見ることで、
言葉だけでは見えにくい部分も感じ取ることができます。
また、設計事務所を知る手がかりの一つとして、
所属している団体を見るという方法もあります。
例えば、建築士会や事務所協会、建築家協会など、
それぞれに活動の方向性や考え方の違いがあります。
士業としての側面を重視した活動を行っている団体もあれば、
設計や空間のあり方についての探求を重視している団体もあり、
その中でどのような姿勢で活動しているのかが見えてくることもあります。
ただし、所属の有無だけで判断できるものではなく、
あくまで一つの参考として、
設計に対する向き合い方を知るきっかけとして捉えると良いかと思います。
こうした点を含めて見ていくことで、
その事務所がどのように住まいを組み立てているのかが、
より具体的に見えてきます。
【④ 家づくりの進め方】
設計事務所との家づくりは、
多くの場合、対話を重ねながら進んでいきます。
要望をそのまま形にするのはプロの仕事ではありません、
背景にある考えや暮らし方を整理しながら、
住まいのあり方を整えていきます。
その過程の中で、
当初のイメージとは異なる可能性が見えてくることもありますが、
それも含めて家づくりの一つの面白さといえるかもしれません。
【⑤ ATELIER O2の考え方】
ATELIER O2では、
敷地の条件や周囲の環境を読み取りながら、
住まいのあり方を整理しています。
札幌を拠点としながら、
北海道の各地域や、本州を含めたさまざまな土地においても、
その場所ごとの環境や条件を踏まえた設計を行っています。
地域ごとに異なる気候や風土を前提に、
光や空気、視線の抜け方などを含めて、
空間の質を整えていきます。
一つとして同じ条件の敷地はないため、
それぞれの場所に応じた住まいの形を考えています。
それぞれの作品に違いがあるのは、
条件や暮らし方に応じて導かれた結果です。
そのような視点で「設計の記録」を見ていただくと、
見え方が少し変わってくるかもしれません。
【まとめ】
設計事務所を選ぶということは、
単にデザインを選ぶことではなく、
家づくりの考え方を選ぶことでもあります。
どのように暮らしたいのか、
どのような環境の中で住まいをつくるのか。
そうした視点から整理していくことで、
自分に合った選択が見えてきます。
札幌をはじめとした北海道の各地域、
また本州を含めたさまざまな土地での家づくりを考える際の、
一つの参考となれば幸いです。